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Monthly Interview vol.1

Monthly Interview vol.1

Free Pour Latte Art Grand Prix TOKYO 2023日本人バリスタ最上位世界4位

仙台 杜のカフェ CREMA 代表 伊藤 慎哉バリスタ




『 若い世代のバリスタも積極的に大会にチャレンジしてほしい。 技術・情報・バリスタの友人 得るものが計り知れないほど多いから 』


上野代表理事(以下 上野)『 伊藤バリスタ、ワールドラテアートグランプリ4位おめでとうございます。
今日は色々とお話しを伺いたいのですが、その前に私からお詫びしたいことがあります。

3位決定戦での審査結果発表の場にて一部の審査員のコメントが大会審査規定から外れており、
当事者である伊藤バリスタはじめ多くの会場にいた観客や関係者の皆様方に誤解や不快感を与えたことを、大会主催協会の代表としてお詫び申し上げます。』


上野 『あらためまして、今日は伊藤バリスタのバリスタライフをラテアートにフォーカスしてお聞きしていきたいと思います。まず初めに伊藤バリスタのバリスタライフの初めを教えていただけますか?』

伊藤バリスタ(以下 伊藤)『2004年神奈川県横浜市のBLENZ COFFEE みなとみらいゲント横浜店に入店しコーヒーライフが始まりました。
BLENZ COFFEE関内店のバリスタが提供していたロゼッタを見て自分も提供したいと思ったのがラテアートに魅力を感じた最初です。
以後BLENZ直営店の小塚バリスタの指導を受けたこともありますが、基本的には本を読んで勉強するなど独学で努力しました。
BLENZ COFFEE が開催していたブレンズラテアート大会への参加をきっかけにラテアートを本格的に学び始めました。最初に出場した頃はリーフとハートぐらいしか描けませんでした。』

〈2013年部レンズラテアート大会予選〉


伊藤 『その後、結婚を機に仙台へ移住。コーヒー店2店舗勤務後にコロナ過直前の2020年3月に自身の”杜のカフェCREMA“を開業しました。
仙台で勤務した最初の店には全自動のコーヒーマシンしかなく自宅に一連のエスプレッソマシンを購入設置して毎晩2時間練習に励みました。
当時は、アメブロやミクシーなどで有名なバリスタの情報を収集して勉強しました。今のようなYouTubeやInstagramではなかったですね。』

杜のカフェCREMA
@morinocafe.crema

  • 店舗情報
住所 仙台市太白区長町南4-12-1 ciel長町南1F
TEL 022-209-4313
営業時間 11:00~19:30(L.O 19:00)
不定休
駐車場 2台
席数 21席

2020年3月オープン
仙台市の長町南の住宅街にあるカフェです
エスプレッソマシンを利用したドリンクがおすすめです
世界レベルのフリーポアラテアートが楽しめる、カフェラテが一番人気です
また、自家焙煎のコーヒー豆を使用したハンドドリップコーヒーが楽しめる他自家製のチーズケーキやプリンも評判が高いです
スイーツの他、パスタやサンドイッチなどの軽食もあります
閉店後や、定休日を利用してのラテアートセミナーも実施しています
未経験の方から、経験者の方までお客様の目的に合わせたセミナーの実施をしています



上野 『伊藤バリスタのラテアートは独学で伸びてきたのですか?』

伊藤 『独学は最初の頃で、色々なラテアートの大会に出るようになってからは、他のバリスタから情報や技術を得たりカフェワンの小山バリスタから指導を受けたりして予選を通るようになりました。
予選エントリーの写真の撮り方の重要性なども覚えていきました。』

上野 『ラテアートグランプリの前身の大会であるコーヒーフェストラテアート大会を東京で開催したのが2014年で、
以後毎年東京で世界大会を開催していますが伊藤バリスタの東京大会での戦績は如何ですか?』


伊藤 『Coffee Fest 東京2016年大会から2017,2018,2019,2020(コロナ過で大会中止)そして2023年と6大会連続で予選を通過しファイナリスト64名に残っています。』

  • 伊藤慎哉バリスタ大会実績
2011年 Latte One ベスト8
2015年コーヒーフェストラテアート日本選手権2015 大阪大会 BEST 32
2016年コーヒーフェスト ラテアート世界選手権 第3回東京大会 BEST 32
2017年コーヒーフェスト ラテアート世界選手権 第4回東京大会 出場
2017年Junkies Cup 2017 優勝
2017年コーヒーフェスト ラテアート世界選手権 大阪大会 出場
2018年コーヒーフェスト ラテアート世界選手権 第5回東京大会 出場
2019年フリーポアー・ラテアート・グランプリ東京 2019 世界5位
2020年フリーポアー・ラテアート・グランプリ東京 2020 予選通過(本選はコロナで中止)
2023年フリーポアー・ラテアート・グランプリ東京 2023 世界4位

〈2018年東京大会〉


上野 『伊藤バリスタの今回の作品名は?』

伊藤 『スローリーフからの薔薇で、自分では名付けていないのですが仲間からは SHINYA ROSE シンヤローズと呼ばれています。』

〈2023東京大会作品 SHINYA ROSE〉
上野 『Coffee Fest 東京の初期から私は疑問に思っていて発言してきているのですが。
Free Pour のラテアート大会で、“乗せる系” “流す系”と作品を分けてSNSでの発言などで乗せる系を下に見る傾向が日本人バリスタには特に多いと感じているのですが。
でも私は乗せる系流す系と分けて発言したり考えたりする方がおかしいと思います。
いわゆる乗せる系の韓国やタイなどのバリスタの作品の一つ一つのパーツは対流系の代表的なバランスの取れたリーフが基礎になっていて対流作品も大変に上手で、
そのうえでパーツを組み合わせて乗せる系の作品を仕上げています。伊藤バリスタはどうお考えですか?』


伊藤 『ミルクの温度の違いなどもあり一概には言えませんが。私の店“杜のカフェCREMA”では”乗せる系“のペガサスでカップを提供すること多いですよ。大会では”流す系“対流で出場することが多いですが。』


上野 『私は日本でのラテアートやバリスタ、コーヒーの更なる普及拡大を願っています。 特にラテアート大会で結果を残すために、自身のオリジナル作品をバリスタ一人一人に作ってほしいと願っています。
もちろん他のバリスタの作品をコピーし練習することは重要ですが注ぐテクニックだけ上手になってもそれは職人であってアーティストではないと考えます。
やはりラテアート大会でありアートであるためにはオリジナリティが最重要だと私は個人的には考えています。
私から若い世代のバリスタに伝えたい一番は自身のオリジナル作品を作ってください、なのですが、伊藤バリスタから若い世代に言いたいことはありますか?』

伊藤 『基礎練習が大事です。 エスプレッソ抽出の重要性・スチーミングも大事、そして何よりも一歩引いた状態で自己評価できるようになる事です。
客観的に作品を評価できるようになることが大事です。
練習にはどうしてもコストがかかりますが、私はエスプレッソの代わりに製菓用のココアを使ったり、ミルクの代わりに水を振る水練を多くしました。
練習量は成長に比例すると思います。自身が世界チャンピオンになるために必要なのも、ぶれない練習の継続だと考えています。』

上野 『伊藤バリスタにとって大会はどういう位置づけですか?』

伊藤 『大会に出ることによって最新の技術を見ることもできるし、国内外の選手との交流が増え、得るものが数多くあります。
若いバリスタにも積極的に大会にチャレンジしてほしいと思います。
韓国など海外のバリスタとの差も縮めていられると思います。
今後も積極的に大会に出場し、来年の東京大会では優勝に照準を合わせ頑張ります。』
上野 『来年の東京大会で伊藤バリスタのオリジナルデザインが見られる事を楽しみにしています。
仙台に行く機会があれば是非お店にお邪魔させていただきます。
今日はありがとうございました。』